ボブ・ディラン:日々の活動記録

ボブ・ディランの日々の活動を過去にさかのぼって記録。CLINTON HEYLIN氏の『A LIFE IN STOLEN MOMENTS』を底本にしています。

BRINGING IT ALL BACK HOMEレコーディング・セッション(その1)

1965年1月13日

ニュー・ヨークのコロンビア・スタジオA
ボブ・ディランは記念碑的作品《BRINGING IT ALL BACK HOME》レコーディング・セッションを開始した。
同伴したのは、数曲でプロデューサーのトム・ウィルソン、ベースにジョン・セバスチャンだけであった。だが、どのトラックもこの形式でアルバムに収録されることはいなかった。

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写真はジョン・セバスチャンボブ・ディラン

 

この日録音されたのは下記12曲であった。

01. Love Minus Zero/No Limit
02. I'll Keep It With Mine
03. It's All Over Now, Baby Blue
04. Bob Dylan's 115th Dream
05. She Belongs To Me
06. Subterranean Homesick Blues(*1)
07. California(Outlaw Blues)
08. On The Road Again
09. Farewell Angelina(*1)
10. If You Gotta Go, Go Now
11. If You Gotta Go, Go Now (Addition)
12.You Don't Have To Do That
(*1)《The Bootleg Series Vol.2》http://www.bobdylan.com/us/music/the-bootleg-series-vol-1-3-rare-and-unreleased-1961-1991に収録

ブートレッグ・シリーズ1~3集

ブートレッグ・シリーズ1~3集

この内6曲が《BRINGING IT ALL BACK HOME》のエレクトリック面を現している。それは<Love Minus Zero/No Limit>,<She Belongs to Me>,<Subterranean Homesick Blues>,<Bob Dylan's 115th Dream>,<California>(セッション中に<Outlaw Blues>と書き改められた),そして<On the Road Again>。

 

そしてアコースティック面を現している<It's All 0ver Now,Baby Blue>からはセバスチャンのベースの軽い装飾音は省かれた。

<If You Gotta Go,Go Now>(これは2日後に爆発的な進展をとげてロックンロールとなったが)もまたアコースティック形式を企図されていた。
十分に熟していない断片的な<You Don't Have to Do That>と他の不完全な成果とともに4時間のセッションは完了した。

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